発送代行サービスのメリットと8つの比較ポイントを解説・おすすめの事業者7選

- 発送代行サービスとは
- 個人や小規模事業者でも利用できる
- 発送代行のサービス区分・委託できる業務内容
- 物流業務をまとめて依頼できるサービス
- 配送のみを依頼できるサービス
- 発送代行サービス・目的別おすすめ7選
- 1.ギークプラス:受注から顧客対応までトータルサポート
- 2.スゴロジ:大規模な注文にも柔軟に対応
- 3.オープンロジ:小ロットからの依頼可能
- 4.NetDepot:13時までの出荷指示で当日発送可能
- 5.いつロジ:幅広い配送に対応
- 6.おもてなし発送代行:多様な付加価値サービスを提供
- 7.転送コム:海外輸出に対応可能
- 発送代行サービスの比較ポイント8つ
- 1.料金体系
- 2.対応可能な業務
- 3.倉庫の環境や性能
- 4.配送方法の種類
- 5.システムの連携
- 6.顧客対応の有無
- 7.倉庫の実績・ノウハウ
- 8.サポート体制
- 発送代行サービスを利用するべきタイミング
- 発送業務の負担が大きく重要業務に集中できないとき
- 配送コストが負担になっているとき
- 大口の発送を予定しているとき
- 越境ECを展開するとき
- 発送代行サービスを利用する6つのメリット
- 1.出荷量の変化に柔軟に対応できる
- 2.発送ミスを減らせる
- 3.物流業務の作業効率が上がる
- 4.発送業務の品質が向上する
- 5.コスト削減ができる
- 6.コア業務にリソースを集中できる
- 発送代行サービスを利用するデメリット
- 自社に知見が蓄積しづらい
- 情報漏えいのリスクがある
- 柔軟な対応が難しい
- まとめ:発送代行サービスの比較ポイントを押さえて物流の効率化を実現しよう
商品を自社で発送する場合、検品や梱包作業、配送業務など膨大な時間と労力がかかります。さらに、人材確保も必要になり、運営の負担になることもあります。
そこで、発送代行サービスを利用することで、業務の効率化やコスト削減が実現できます。本記事では、発送代行サービスのメリットと外部委託をする際に押さえておくべき比較ポイントを8つ解説します。
目的に合わせた発送代行サービスを7選紹介しますので、導入の際の参考にしてください。発送代行サービスを上手に活用して、業務の効率化を図りましょう。
発送代行サービスとは
発送代行サービスとは、自社で行う発送業務を外部の専門業者に委託するサービスのことです。商品の保管や在庫管理、梱包、発送までの物流に関わる一連業務を委託できるため、業務負担や人員確保といった課題を解消し、効率的に商品を届けることが可能です。
個人や小規模事業者でも利用できる
発送代行サービスは、法人だけでなく個人事業主や小規模な事業者も利用できます。1件から利用できるサービスもあり、初期投資を抑えつつ必要な時に必要な分だけ活用できます。
また、発送代行サービスを利用することで、専門知識を活かした運営も可能です。発送に関するトラブルを未然に防ぐだけでなく、迅速な対応により顧客満足度を高められます。
発送代行のサービス区分・委託できる業務内容
発送代行のサービス区分や委託できる業務内容は、提供する事業者によって異なります。以下では、一般的に提供されるサービス区分と委託可能な業務内容を解説します。
物流業務をまとめて依頼できるサービス
物流業務をまとめて依頼できるサービスには、3PLとフルフィルメントの2つのタイプがあります。それぞれの特徴は、以下のとおりです。
発送代行サービスの種類 | 特徴 |
---|---|
3PL | 入荷から発送までの業務全般を依頼できるサービス |
フルフィルメント | 物流業務全般に加え、受注管理・決済処理・アフターサービスなどEC全般を包括的に委託するサービス |
3PLとフルフィルメントは、どちらも物流業務を外部委託するという共通点がありますが、業務範囲と目的には明確な違いがあります。3PLは物流に関する業務が中心で、商品の保管、在庫管理、梱包、発送などの業務を行います。
そのため、物流のみの効率化やコスト削減を重視する企業には3PLがおすすめです。
一方、フルフィルメントは、EC事業における受注処理から決済サービス、顧客対応まで一連の業務を委託できます。EC事業の運営全体を外部に任せ、効率的に運営を進めたい企業には、フルフィルメントサービスが向いています。
なお、近年では、低価格で誰でもネットショップを開設できるプラットフォームが増えており、「Shopify」や「BASE」など、現在利用しているシステムと連携できる発送代行事業者も増えてきました。
配送のみを依頼できるサービス
商品の管理は自社で行い、配送業務のみを依頼できる発送代行サービスもあります。このサービスを活用すると、トラックの手配や運転手の人件費など、コスト削減が期待できます。
さらに、配送ミスや遅延リスクを軽減できるほか、配送事業者との割引契約を活用することで配送コストの削減も可能です。
ただし、配送のみを依頼するサービスは、在庫管理や梱包、返品処理に対応できる3PLやフルフィルメントサービスとは異なります。顧客対応や返品処理、在庫管理などの管理業務は自社で行う必要があります。
発送代行サービス・目的別おすすめ7選
発送代行サービスには、それぞれ得意とする分野や強みがあります。ここでは、目的別におすすめの発送代行サービスを7選紹介します。
1.ギークプラス:受注から顧客対応までトータルサポート

ギークプラスは、フルフィルメントサービスを提供する発送代行事業者です。物流業務以外にも、受注や返品対応、顧客対応までトータルサポートが可能です。
また、自社開発の自動棚入れピッキングロボットや仕分けロボットなど、最新技術を倉庫に採用している点も強みです。これにより、人的ミスを削減し効率的な倉庫運営が実現できます。
人手作業によるヒューマンエラーを削減したい、コストを抑えて品質の高い作業を委託したい方は、導入を検討しましょう。
【ギークプラスがおすすめの企業】
- 事業成長に伴い物量が増え、コア業務に集中できない
- 物流がさらなる事業拡大の足かせになってしまっている
- コストを抑えつつも、高品質なEC物流を委託したい
【企業情報】
企業名 | 株式会社ギークプラス |
住所 | 東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号 恵比寿ガーデンプレイスタワー26F |
電話番号 | 03-5422-1420 |
URL | https://www.geekplus.jp/service/fulfillment/ |
費用 | ※従量課金制 詳細は要問合せ |
2.スゴロジ:大規模な注文にも柔軟に対応

スゴロジは、日本トータルテレマーケティング株式会社が運営する発送代行サービスです。スゴロジの強みは、個人情報を含む業務プロセスをデジタル化し、高い管理体制を徹底している点です。
これにより、サイズや形状、重さが異なる商品を、受注から保管、加工、配送までワンストップで対応します。対応商品は、アパレルや生活雑貨、冊子、機器、食品、スポーツ用品、飲料など幅広い商品に対応可能です。
また、季節変動や大規模な注文にも柔軟に対応できるため、大口発送を予定している事業者にもおすすめです。
【スゴロジがおすすめの企業】
- 商品の種類やサイズが豊富で対応してもらえない
- 現在の物流品質に限界を感じている
- 当日出荷に対応したい
【企業情報】
企業名 | 日本トータルテレマーケティング株式会社 |
住所 | 東京都渋谷区渋谷3-12-18 渋谷南東急ビル3F |
電話番号 | 03-6730-0001 |
URL | https://lp.ntm.co.jp/sugologi/ |
費用 | ※詳細は要問合せ |
3.オープンロジ:小ロットからの依頼可能

オープンロジは、導入アカウント13,000以上の実績を持つ発送代行サービスです。1商品1件の配送から対応でき、在庫や出荷量が増えても事業の規模に合わせた柔軟な運用が可能です。
オープンロジの魅力は、多様なニーズに対応できる流通加工です。例えば、以下のような施策では、初回設定を行うことで出荷指示を自動化できます。
- 特定の商品購入に合わせたメッセージカードの送付
- 一定金額以上の購入でノベルティを同梱
- 先着順やキャンペーン期間限定で無料サンプル品を提供
これにより、業務の効率化を図りながら、他社との差別化を実現できます。
【オープンロジがおすすめの企業】
- コストの見直しを図りたい
- 商材に最適な倉庫を探すのが大変
- コア業務に集中したい
【企業情報】
企業名 | 株式会社オープンロジ |
住所 | 東京都豊島区東池袋1丁目34-5 いちご東池袋ビル9F |
電話番号 | 03-6369-9331 |
URL | https://service.openlogi.com/ |
費用 | 従量課金制※詳細は要問合せ |
4.NetDepot:13時までの出荷指示で当日発送可能

(出典:NetDepot)
NetDepotは、東京システム運輸ホールディングス株式会社が運営する発送代行サービスです。保管スペースの提供に加え、入荷から在庫管理、梱包、発送作業まで丸ごとアウトソーシングできます。
NetDepotの強みは、東京、神奈川、埼玉、京都、大阪など、全国に展開している10拠点の迅速な配送サービスです。13時までの出荷指示で、当日発送を可能にしています。
また、同社のASPサービスはインターネット環境があればすぐに利用でき、ソフトのインストールや専門知識も不要です。WEB上で物流管理ができるため、導入もスムーズに行えます。
倉庫見学もできるので、現場を確認してから配送事業者を見極めたい方におすすめです。
【NetDepotがおすすめの企業】
- 出荷数が月によって異なるから物流コストが心配
- 取り扱いアイテムが多く温度管理も必要
- ECサイトを立ち上げたばかりでどこに頼めばいいか分からない
【企業情報】
企業名 | 東京システム運輸ホールディングス株式会社 |
住所 | 東京都立川市曙町二丁目38番5号立川ビジネスセンタービル6階 |
電話番号 | 042-521-1421(東京システム運輸ホールディングス株式会社) |
URL | https://www.netdepot.jp/lp/ |
費用 | 月額使用料1棚6,500円~ ※入出荷に応じた個建て料金 ※詳細は要問合せ |
5.いつロジ:幅広い配送に対応

(出典:いつロジ)
いつロジは、株式会社いつもが運営する発送代行サービスで、大手モールの新配送基準に対応できる物流サービスを展開しています。例えば、楽天市場の「最強配送」、Yahoo!ショッピングの「優良配送」、顧客のニーズに合わせた「日時指定」などさまざまな配送に対応できます。
また、購買体験を向上させる付加価値サービスも豊富です。ブランドイメージを高めるオリジナル資材の提供や、リピート率を向上させるメッセージカードの同梱、ファンづくりに役立つノベルティ同梱など、マーケティング施策のオプションも多数用意しています。
事業者の成長に応じてサービスを追加できるため、初期費用を抑えて外部委託したい方におすすめのサービスです。
【いつロジがおすすめの企業】
- 土日出荷・当日出荷を実現したい
- 在庫のずれや誤出荷などミスを減らしたい
- コア業務に集中できる時間を増やしたい
【企業情報】
企業名 | 株式会社いつも |
住所 | 東京都千代田区有楽町1-13-2 第一生命日比谷ファースト21階 |
電話番号 | 03-4580-1365 |
URL | https://itsumo365.co.jp/service/fulfillment/itsulogi.html |
費用 | 完全従量課金制 ※詳細は要問合せ |
6.おもてなし発送代行:多様な付加価値サービスを提供

(出典:おもてなし発送代行)
おもてなし発送代行は、滋賀県にある株式会社ロジ・ウエイズが運営する発送代行サービスです。検品作業から保管、加工、配送まで一括でアウトソーシングできるほか、「ひと手間加工」により商品に特別な価値を加えるサービスが特徴です。
例えば、カカオの皮をむく、コーヒーの粉を瓶詰めするなど、通常の発送代行サービスでは対応できないような手間のかかる作業も依頼できます。
手作業ならではの個別対応で、顧客の満足度アップにもつながります。
【おもてなし発送代行がおすすめの企業】
- 発送数量が急激に増加した
- ラッピングによるギフト化など作業に手間がかかる
- リピート率を向上させたい
【企業情報】
企業名 | 株式会社ロジ・ウエイズ |
住所 | 滋賀県大津市御殿浜19番10号 |
電話番号 | 077-531-0175 |
URL | https://hassou-daikou.jp/ |
費用 | ※詳細は要問合せ |
7.転送コム:海外輸出に対応可能

(出典:転送コム)
転送コムは、tenso株式会社が運営する発送代行サービスで日本の通販商品を世界へ届けるサービスを展開しています。複数の通販サイトで購入した商品をまとめて発送できる「おまとめ梱包サービス」や、EMS、SAL便、船便など国際輸送に必要な配送サービスも充実しています。
120か国以上の海外輸送に対応しており、導入実績は1,800社と大手企業から中小企業まで幅広く利用されているサービスです。大型家電や釣り竿といった大きな商品にも対応できるため、安心してお客様のもとへ商品を届けられます。
自社サイトにバナーを貼るだけで運用できるため、国内販売の業務フローを変えず海外販路を拡大したい方におすすめです。
【転送コムがおすすめの企業】
- 欲しい商品が海外発送できるか知りたい
- 大きな荷物を届けて欲しい
- 商品を安全に届けたい
【企業情報】
企業名 | tenso株式会社 |
住所 | 東京都品川区西五反田8-4-13 五反田JPビルディング7F |
電話番号 | 03-6731-9784 |
URL | https://www.tenso.com/ |
費用 | ※詳細は要問合せ |
発送代行サービスの比較ポイント8つ
発送代行サービスを選ぶ際は、以下のポイントを意識して選ぶと事業規模に合った委託先が見つかりやすくなります。
- 料金体系
- 対応可能な業務
- 倉庫の環境や性能
- 配送方法の種類
- API連携の有無
- 顧客対応の有無
- 倉庫の実績・ノウハウ
- サポート体制
8つの比較ポイントを解説します。
1.料金体系
発送代行サービスを比較する際、重要なのは料金体系の確認です。発送代行サービスの料金は、固定費と荷物の量によって金額が変動する従量課金制に分かれており、取り扱う商品数や保管方法によって費用が異なります。
例えば、保管料は1坪単位で固定費として設定される場合もあれば、パレットや重量単位など商品数に応じて変動することもあります。
従量課金制を採用している場合は、商品数の波動に合わせてコストを最適化しやすいというメリットがあります。加えて、ロボットを導入し倉庫を自動化している発送代行事業者であれば、人件費がかからない分コストが安く済むケースもあります。
ただし、料金設定が安い発送代行サービスでは対応できる業務が限られていたり、追加費用が発生したりする可能性もあります。複数の事業者から見積もりを取り、自社の物流に応じたトータルコストを検討すると良いでしょう。
2.対応可能な業務
発送代行サービスは、事業者によって委託できる業務範囲が異なるため、対応可能な業務を確認することが重要です。例えば、物流業務だけでなく、受注管理や返品対応、顧客対応までEC物流に関わる業務を委託したい場合は、フルフィルメントサービスを提供する発送代行事業者がおすすめです。
さらに、キャンペーンチラシの封入や商品のセット組、ギフトラッピングなど、特定の業務に対応できるかも重要なポイントです。そのため、自社が依頼したい業務を明確にし、委託先が対応できる業務範囲を確認しておきましょう。
3.倉庫の環境や性能
倉庫の保管環境も重視したいポイントです。特に、食品や温度管理が必要な商品を扱う場合は、冷凍、冷蔵、常温、定温といった温度管理が整った倉庫を選びましょう。
また、商品を正確かつ迅速にピッキングできる自動棚輸送ロボットなど、最新の技術を導入する倉庫を選べば、効率的で精度の高い業務を依頼できるでしょう。
このような倉庫の環境や性能を確認するには、実際に委託先の物流倉庫を見学できるサービスを選ぶと良いでしょう。見学が可能であれば倉庫内の衛生状態や作業導線、スタッフの対応・自動化性能などを直接確認でき、自社の物流に適しているかどうかを見極めやすくなります。
4.配送方法の種類
配送方法が充実した発送代行サービスを選ぶことで、顧客の多様なニーズに対応できます。発送代行事業者が契約している配送事業者と、配送方法の種類を事前に確認しておきましょう。
例えば、ポスト投函が可能であれば、不在時にも迅速に商品が届けられます。また、置き配に対応していれば、顧客が自宅にいなくても商品を届けられるため、再配達の手間を軽減できます。
自社に合った配送方法が選択できれば、配送までのリードタイムを短縮し、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
5.システムの連携
自社で既に物流システムを導入している場合は、発送代行事業者と連携できるかどうかも確認しておきましょう。システムが連携できる事業者であれば、注文データや出荷指示を自動かつ正確に処理できます。
これにより、手作業によるミスを減らし、業務効率を大幅に向上できます。
6.顧客対応の有無
EC事業者の場合、顧客への対応力も企業の信用度に直結します。そのため、顧客対応の有無も確認すべきポイントの一つです。
自社で顧客対応を行う場合、人員の確保やコミュニケーションツールなど設備投資が必要になるため、コストと労力がかかります。一方、顧客対応が可能な事業者なら、返品やクレームに対して、顧客に真摯に向き合い丁寧に対応できるため、自社ブランドの価値が高まり、リピート率の向上につながるでしょう。
7.倉庫の実績・ノウハウ
発送代行事業者を比較する際は、倉庫の実績も比較ポイントです。実績のある事業者は、物流に関するノウハウや経験を活かして、物流の課題や改善点を見い出せるため、効率的な運用が期待できます。
そのような発送代行サービスを選べば、需要の増加による事業拡大にもスピーディーに対応でき、長期的に安定した運営ができるでしょう。
8.サポート体制
発送時にトラブルが発生した場合、委託先の事業者がどこまで対応が可能なのかも確認しておくと良いでしょう。また、顧客向けのサポートだけでなく、自社とのサポート体制が充実しているかも重要なポイントです。
特に、新たな物流システムを自社に導入する場合、スタッフがシステムに慣れるまで時間がかかることがあります。システムの使い方や疑問点などのサポート体制が整った事業者であれば、物流を止めることなくスムーズに移行できるでしょう。
発送代行サービスを利用するべきタイミング
発送代行サービスに依頼する際は、タイミングが重要です。ここでは、利用するべきタイミングを解説します。
発送業務の負担が大きく重要業務に集中できないとき
発送業務は入荷、検品、入荷管理、梱包、発送などさまざまな業務が発生します。これらの業務に追われると、本来注力すべき重要な業務に十分な時間を割けなくなる可能性があります。
発送作業に追われると、事務処理や顧客対応に遅れが生じ、顧客満足度の低下にもつながるため、早めに発送代行を検討するのが望ましいでしょう。
配送コストが負担になっているとき
自社で発送業務を運営している場合、倉庫費用や人件費、梱包資材などが積み重なり、経済的な負担が大きくなります。そのため、配送コストが負担になる企業は、発送代行サービスを検討するタイミングと言えるでしょう。
例えば、地方に倉庫を持つ発送代行に移転することで、配送コストが軽減されるケースがあります。また、多くの発送代行サービスは、配送事業者と割引契約を結んでいるため、自社から直接発送するよりも配送コストが抑えられ、全体的なコスト削減につながります。
大口の発送を予定しているとき
事業の拡大に伴い、商品数が増えると発送業務も大幅に増加します。これにより、梱包やラベル貼り、在庫管理などの業務が煩雑になり、内部リソースを圧迫します。
在庫管理が正常に機能しなくなると、欠品や顧客対応の遅れが生じ機会損失を招くリスクもあるため注意が必要です。そのため、大口の発送を予定している企業は、発行代行サービスを活用して効率的な発送管理を実現しましょう。
越境ECを展開するとき
EC事業者の方は、越境ECを展開するときも発送代行サービスに依頼するタイミングと言えます。越境ECを展開する場合、国際輸送に伴うさまざまな手続きが必要です。
関税の支払いや輸出入の手続き、消費税の取り扱いなど、多くの業務に負担がかかります。発送業務を外務に委託することで、これらの業務にかかる時間が大幅に削減できます。
さらに、越境ECに関する発送代行の経験が豊富な代行事業者であれば、海外でトラブルが発生した場合でも、迅速に対応でき、安心して事業運営が進められるでしょう。
発送代行サービスを利用する6つのメリット
発送代行サービスを利用することで得られる6つのメリットを解説します。
1.出荷量の変化に柔軟に対応できる
発送代行サービスを利用すると、出荷量の変動に対応するための人員確保が不要になり、自社でスタッフを採用、研修する手間が省けます。そのため、繁忙期の注文増加にも柔軟に対応でき、人件費を抑えやすくなります。
また、発送代行事業者は流通加工の実績も豊富にあるため、季節ごとのキャンペーン対応やギフトラッピングなど、さまざまなニーズに対応できることもメリットです。これによりサービスの品質が上がり、リピート率の向上や新規顧客獲得のチャンスが広がるでしょう。
2.発送ミスを減らせる
自社で配送業務を行う場合、手作業でのピッキングや仕分けが原因で誤発送が発生するリスクがあります。しかし、最新の技術を導入した発送代行サービスを利用すれば、ロボットによる自動ピッキングや仕分け機能により、発送作業のスピードや精度が格段に上がり、ミスを減らすことが可能です。
3.物流業務の作業効率が上がる
顧客にとって、商品を注文してからから手元に届くまでのリードタイムは、リピート率につながる重要な工程です。専門事業者に物流業務を任せることで、作業効率が上がりリードタイムの短縮につながります。
在庫管理の精度も上がり、欠品や過剰在庫のリスクを減らせるでしょう。
4.発送業務の品質が向上する
委託事業者を利用することで、専門的なノウハウを活かせることもメリットの一つです。大量注文に応じた迅速な発送方法や、人的ミスを抑えるための知識を活用できるため、発送業務の品質が向上します。
これにより、安定的な供給が可能になり、顧客満足度の向上が期待できます。
5.コスト削減ができる
発送代行サービスに委託することで、検品作業や梱包、在庫管理、発送といった作業にかかわる人件費や倉庫費用を削減できます。しかし、委託する業務範囲や料金体系によっては、自社運営よりもコストが上がるケースもあるため、契約前に費用対効果を十分検討することが重要です。
費用対効果を試算するには、まず自社で行っている物流業務を整理することが重要です。その上で保管費や配送費、人件費など物流に関わる費用をすべて算出しましょう。
その中で、発送代行に委託する業務を明確にすることで、外部委託と自社運営のコストを比較しやすくなります。
6.コア業務にリソースを集中できる
発送業務を外部に委託することで、自社のリソースをコア業務に集中できます。物流の負担が軽減されると、新たな商品開発や企業の情報発信などマーケティング施策などに注力でき、売上拡大につながる可能性も高まります。
発送代行サービスを利用するデメリット
発送代行を利用する際は、デメリットがあることも理解しておく必要があります。以下に3つのデメリットを解説します。
自社に知見が蓄積しづらい
自社で物流業務を行っている場合、スタッフが直接作業に携わり、物流面の課題点や対応策の知識が得られます。しかし、外部に委託するとそのようなノウハウが共有されづらく、内製化したいときにスムーズな運用が難しくなる可能性が高まります。
そのため、委託事業者と適度なコミュニケーションを保ち、フィードバックの機会を設けることが重要です。
情報漏えいのリスクがある
発送代行を利用する際は、顧客情報や注文情報など重要なデータを委託先に提供するため、情報漏えいのリスクが伴います。そのため、データの暗号化やアクセス制限、定期的なセキュリティ監査など、徹底したセキュリティ対策が整っている発送代行サービスを選びましょう。
柔軟な対応が難しい
物流業務では、商品の交換や特別な加工など急な対応が求められることがあります。今まで自社で物流業務を担っていた企業では、そのような細かいリクエストにも迅速に対応できていたものが、委託先によっては柔軟な対応が難しい場合があります。
そのため、発送代行サービスを選ぶ際には、自社のニーズに合わせた柔軟な対応ができる物流代行サービスを選ぶことが大切です。
まとめ:発送代行サービスの比較ポイントを押さえて物流の効率化を実現しよう
発送代行サービスを比較する際は、以下のポイントを押さえておくと、自社商品の特性や事業規模に応じた発送代行サービスを選択しやすくなります。
- 料金体系
- 対応可能な業務
- 倉庫の環境や性能
- 配送方法の種類
- API連携の有無
- 顧客対応の有無
- 倉庫の実績・ノウハウ
- サポート体制
さらに、翌日配送、小ロット対応可能、海外輸送サービス、付加価値サービスなど発送代行事業者の強みを意識して選ぶと、物流の効率化を最大限に発揮できます。自社の事業拡大に向け、成長をサポートする強力なパートナーを見つけましょう。