アパレル物流とは、衣服やアクセサリーなどのアパレル商品を入荷から発送、消費者に届けるまでの一連の流れを管理する物流のことを指します。
アパレルの物流は、その商品の特性上、それぞれの工程において注意すべき点があるため、それらを把握することで効率化・最適化に向けて手を打つことが可能となります。
この記事では、アパレル物流の課題、その解決方法、おすすめの委託サービスまで詳しく解説していきます。
アパレル物流とは
アパレル物流とは、衣服やアクセサリーなどのアパレル商品の入荷から発送、消費者に届けるまでの一連の流れを管理する物流のことです。
アパレル物流には「色やサイズが異なる同一商品(SKU)が多く存在する」「季節やトレンドの影響を受けやすく需要が急激に変動する」などの特徴があるため、複雑な管理が求められます。
アパレル物流の業務内容
アパレル物流の業務の流れは以下の通りになっています。
それぞれの工程について、詳しく見ていきましょう。
1. 荷下ろし
仕入先や工場から届いた商品をトラックなどから降ろす作業です。
商品の破損がないかの確認を行うこともあります。
2. 入荷検品
入荷した商品が発注内容と一致しているか数量・品質を確認します。
ほつれ・汚れ・異物混入などの不良チェックを実施します。
3. 仕分け/保管
商品を種類・サイズ・カラーごとに分類し、適切な棚やエリアに収納します。
EC専用在庫と店舗用在庫を分けることもあります。
4. ピッキング
受注情報に基づき、保管棚から商品を取り出す作業です。
効率的なピッキングのため、エリアごとにルートを決めることもあります。
5. 流通加工
出荷前の商品に加工を施すことで、付加価値を高めます。
具体的には、
- タグ付け
- 値札貼付
- セット組み
- たたみ作業
- プレス加工
- アイロン掛け
- ギフトラッピング
などを行うことが一般的です。
ブランドごとの仕様に合わせた加工が求められます。
6. 出荷検品/検針
ピッキングされた商品が注文内容と一致しているか最終チェックします。
主に検針機などのツールを用いて、針や異物が混入していないか検査します。
7. 梱包
商品を破損しないように適切な資材を使って梱包します。
エコ梱包やブランドパッケージ対応が求められることもあります。
8. 積み込み
配送トラックや宅配業者のコンテナに商品を積み込む作業です。
配送ルートや出荷時間を考慮し、順番に積み込むことが重要です。
9. 発送
商品を指定の配送業者に引き渡し、最終目的地へ向けて出発します。
追跡番号の発行や出荷通知を行うこともあります。
アパレル物流に付随するその他の業務内容
1. 返品対応
顧客から返送された商品の状態を確認し、再販可否を判断します。
在庫へ戻すか、補修・廃棄の対応をします。
2. 顧客対応
コールセンター業務は顧客対応を行う業務で、主に以下の対応が含まれます。
- 注文受付:電話やチャット、メールで注文対応をします。
- 問い合わせ対応:サイズ・在庫・配送状況・返品交換の相談に対応します。
- クレーム対応:不良品・遅延・トラブルに対する対応と調整します。
- ブランドのイメージを損なわないよう、丁寧かつ迅速な対応が求められます。
3. ささげ業務
物流とはやや異なりますが、アパレルならではの業務として、ECサイトやカタログ掲載用に商品情報を作成する業務が発生します。
以下の3つの言葉の頭文字をとって「ささげ業務」と呼びます。
- 撮影(さ):商品写真の撮影やモデル着用写真を撮影します。
- 採寸(さ):各商品のサイズを測定し、正確な情報を提供します。
- 原稿(げ):商品説明文を作成し、素材・特徴・着用感などを記載します。
ささげ業務によって商品の魅力を引き出すことで、売上の向上が期待できるでしょう。
アパレル物流でよくある課題
アパレル物流はその特性から、難易度が高い業務です。よく起こりがちな課題を解説します。
SKU(在庫管理における最小の管理単位)が多く、在庫管理が煩雑化しやすい
アパレル物流では、カラー・サイズ・柄などのバリエーションが多く、1つのアイテムでもSKU(在庫管理における最小の管理単位)が細分化されるため、在庫管理やピッキングの難易度が高くなります。その結果、以下のような問題が発生しやすくなります。
- ピッキング作業の手間が増え、作業ミスが発生しやすい
- 在庫の追跡や保管、検品・検針作業が煩雑化する
- 出荷能力が不足し、リードタイムが長くなる
また、季節変動やキャンペーンセールにより一時的に取り扱う商品数が増えることで、さらに在庫管理が複雑化します。
季節やトレンドによって流通量が変動する
アパレル業界は、季節やトレンドの影響を受けやすく、需要の変動が大きいのが特徴です。そのため、効率的な在庫管理が求められます。
需要の変化に対応するため、一時的に倉庫スペースを拡大する必要がある一方、閑散期には在庫量が減り、倉庫賃料が負担になることもあります。適切な在庫管理には、以下の対策が有効です。
- 在庫情報をデータベース化し、リアルタイムで管理する
- 販売チャネル(実店舗・EC)を跨いで在庫を一元管理する
- 需要予測し、適正な在庫を確保する
これにより、在庫運用の最適化が実現し、機会損失を防ぐことが可能になります。
店舗-EC間での在庫管理が煩雑化する
アパレル企業の中には、実店舗とECの両方を運営しているケースもあるでしょう。そのような企業では、チャネルごとに異なる在庫管理が行われていることも多く、以下のような課題が発生しがちです。
- 店舗では在庫が余っているのに、ECでは欠品が発生する
- 在庫情報の連携不足により、データの不一致が生じる
これを解決するには、倉庫管理システム(WMS)の導入が有効です。倉庫管理システムとは、倉庫内の一連の業務(入出荷、在庫管理、ピッキング、梱包、棚卸など)を一元管理し効率化するためのソフトウェアです。
倉庫管理システムを活用することでリアルタイムで在庫を把握し、一元管理ができるようになります。
さらに、出荷作業の自動化やデータ分析を活用した業務改善が可能になり、物流業務の効率化につながります。
返品対応に多くの時間が取られてしまう
ECでは実際に試着ができないため、返品が多くなりがちです。特に以下のようなケースで返品が発生しやすくなります。
- 商品画像と実際のイメージが異なる
- サイズが合わない
返品対応には、返送品の受け取り・検品・再販可否の判断・検針作業など、多くの工程が発生し、業務負担が増加します。さらに、クレームや問い合わせ対応にもリソースを割く必要があります。
アパレルに特化した流通加工を行うために専門的な人材が必要
アパレル物流には、アパレルに特化した流通加工を行うことができる専門的な人材が必要です。
アパレルに特化した流通加工とは、衣料品の製造から販売までの過程で行われる様々な加工や処理を指します。例えば、タグ付け、包装、検品、アイロンがけなどが含まれます。
特に、アパレル業界では衣服の形状や生地の特性に応じた適切な処理が求められるため、専門的な知識と経験が不可欠です。
これらの専門家は、効率的かつ正確に商品を準備し、販売先への配送がスムーズに進むようサポートする役目を担います。
アパレル用品に適した環境での在庫管理が難しい
アパレル用品は素材が異なるため、それぞれに適した温度や湿度で保管しないと、シワや変色などの品質劣化が起こることがあります。そのため、特に商品の保管場所や取り扱いには、細かい注意が必要です。
また、アパレル商品はかさばりやすく、保管スペースを確保しておく必要があります。
これは、洋服だけではなくバッグや靴、小物なども一緒に販売することが多いためです。
物流コストが高くなりやすい
アパレル物流は取り扱う商品数が多く、物流の複雑さや管理の手間が増加し、これが物流コストの高騰を招きやすい要因です。さらに、業務の特性上、効率的な運営には高度なスキルや経験が必要であり、人手不足に陥りやすい状況が生まれます。
そのため人材を採用するのが困難になり、人件費が高騰する傾向です。
なお、EC市場規模は22.7兆円(前年比9.91%増)に達し、物流需要も増加しています。
特に、物販系ECの市場規模は13.9兆円(前年比5.73%増)と拡大しています。商品流通量の増加により倉庫や配送体制の強化が求められているため、物流コストがさらに上昇しやすくなっています。加えて、ドライバー不足やガソリン代の高騰も物流コストの高騰に拍車をかけています。
アパレル物流の課題を解決する方法
在庫管理の煩雑化、コスト増大といった、これまで解説してきたアパレル物流における課題を解決する方法を紹介します。
物流業務をまとめて委託(アウトソーシング)する
アパレル物流サービスでは荷下ろしから発送までの基本的な業務をはじめ、一部のサービスではカスタマーサポートやささげ業務なども委託できます。
物流業務をまとめてアウトソーシングすることで、前述の課題解決につながる可能性があります。
詳しくは後述しますが、物流のプロに委託することで、配送遅延のリスク低減・人手不足の解消・物流コストの最適化といった効果が期待できます。
特に、繁忙期やセール時には出荷作業の負担が大きくなるため、アウトソーシングによって安定した配送を実現できるのも大きなメリットです。
販売管理・在庫管理をシステム化する
販売管理や在庫管理をシステム化することで、業務の効率化につながります。
販売管理システムは、受注から出荷、請求までの一連のプロセスをスムーズに管理するツールです。業務の進捗や状況を可視化し、効率的な運営を実現します。
一方、在庫管理システムは商品の在庫状況をリアルタイムで把握し、適切な在庫量を維持するためのツールです。これにより、在庫の過不足を防ぎ、効率的な在庫運用が可能になります。
システム化のメリットは、アパレル業界特有の需要変動に応じた管理がしやすくなることです。
さらに、システム導入後は、特定の物流代行サービスとAPIを連携することが可能です。
これにより、以下のようなメリットが得られます。
- 受注情報や在庫データを委託倉庫と自動でやり取りできる
- 自動的に出荷指示が送信され迅速な配送が実現する
- 在庫と配送状況をリアルタイムで更新でき欠品や過剰在庫を防げる
RFID(ICタグ)を活用する
RFIDを用いることで、EC物流の課題を解決できる可能性もあります。
RFIDタグとは、集積回路(Integrated Circuit)が搭載された小型の電子タグで、無線を使って情報を読み取れるデバイスです。複数のタグを同時に読み取れるため、大量のタグをまとめてスキャンでき従来のバーコードと比較して作業時間を10分の1に抑えることができます。
この技術は、近年アパレル物流でも導入が進んでおり、作業時間の短縮に大きな効果を発揮しています。
RFIDを活用することで得られるメリットは多岐にわたります。
- 棚卸し業務の負担が軽減され、従来の手作業での確認作業が減少する
- 入出荷作業や検品ミスの削減にもつながる
- RFIDタグを通じて消費者の購買行動に関するデータを収集し、マーケティング戦略を立てることが可能になる など
事業成長を加速させるためには「アパレル物流の委託」がおすすめ
アパレル物流の負担軽減には、専門業者への委託がおすすめです。
アパレル物流の専門業者に委託することで、入荷・検品・保管・ピッキング・梱包・発送といった、アパレル物流に関わる業務を代行してもらうことができます。
これにより、在庫管理や出荷作業などにかかる負担を削減し、商品企画やマーケティング、販売戦略の立案といった売上に直結する重要な業務に集中できるようになります。
物流業務全般における品質が向上し、トラブルを削減できる
アパレル物流を外部に委託することで、物流業務の品質が向上し、トラブル削減につながります。
例えば、専門スタッフによる制度の高い検品作業やピッキング業務により、出荷の遅延や返品数を減らすことができます。
また、アパレルに特化した流通加工を専門スタッフに任せることで、加工作業を適切に行い、商品の品質を保ったまま出荷できるようになります。
さらに、自動化倉庫を活用した代行サービスでは、キャンペーンやセール時の需要の変動に柔軟に対応できる体制を整え、常に安定した出荷能力を維持できます。
例えば、自動棚配送ロボットや自動ピッキングロボットを導入した倉庫では、急な物量の増加にも対応可能です。人手を増やすことなく、大量のアパレル商品を正確かつ効率的に捌くことができるからです。
物流コストを最適化できる
現状、自社に倉庫管理システム(WMS)が導入されていない場合でも、委託先に倉庫管理システム(WMS)が導入されている場合、在庫状況を正確に把握する体制を整えることができ、過去の売上データや需要予測を元に在庫調整を行い、在庫の最適化が可能です。
また、繁忙期や閑散期に合わせて物流倉庫における必要な人員や設備を調整できるため、コスト削減にもつながります。需要が高まった際にも在庫を保持でき、繁忙期の機会損失を防ぐことができます。
さらに、荷物の量に応じて金額が変動する従量課金制を導入している場合、固定費用がかからず、需要変動にも対応できるため、月間業務委託ボリュームが少ない時には、委託費用を抑えることができます。
これにより、無駄なコストを削減し、効率的な物流運営が実現します。
アパレル物流代行会社を選ぶ際の3つのポイント
ここでは、アパレル物流代行会社を選ぶ際の3つのポイントを解説します。
請負可能な作業範囲を確認する
物流代行業者によって対応できる業務範囲が異なるため、自社のニーズに合った作業を請け負ってもらえるかを確認することが重要です。
例えば、検品やタグ付け、セット組みなどのアパレル特有の作業が可能かどうかを事前に把握し、業務に一貫して対応できる業者を選ぶと、業務効率が向上します。
アパレルに適した設備があるか確認する
アパレル商品はデリケートな素材や形状のものが多いため、適切な保管設備が整っているかを確認することが重要です。
例えば、湿度や温度管理ができる倉庫であれば、商品を適切な状態で保管できます。
また、自動化ロボットを導入している倉庫であれば、大量のSKUをミスなく処理でき、繁忙期の出荷能力を安定して維持することが可能になります。
アパレルに適した流通加工を行えるか確認する
アパレルに特化した流通加工を行えるかどうかも重要なポイントです。
例えば、プレス加工、値札付け、ギフト包装などの対応が可能かどうかを確認することで、商品を消費者に最適な状態で届けることができます。
流通加工の質が高ければ、ブランドイメージの維持や顧客満足度の向上にもつながります。
おすすめのアパレル物流の代行業者6選
ここでは、おすすめのアパレル物流の代行業者6選をご紹介します。
ギークプラス:自動化製品やスタッフ・設備提供によるアパレル物流業務の代行に対応

ギークプラスでは、自動化製品を活用したアパレル物流を委託できるサービス(フルフィルメント事業)を展開しています。倉庫には自社開発のピッキングロボットをはじめ、棚入れ、仕分け作業にも自動化機器を導入しています。
これにより、人的ミスを削減するとともに、アパレル物流特有のSKUの多さや、キャンペーンなどによる波動にもしっかり対応し、リードタイムの短縮や誤出荷の防止を実現できます。
また、ロボット導入により人件費を削減できるため、委託費用もその分安価に利用することが可能です。
利用分に応じた従量課金制も採用しているため、コストを抑えつつも高品質なアパレル物流の委託を考えている企業におすすめのサービスです。
【ギークプラスがおすすめのアパレル事業者】
- 事業成長に伴い物量が増え、コア業務に集中できない
- 物流がさらなる事業拡大の足かせになってしまっている
- コストを抑えつつも、高品質なアパレル物流を委託したい
企業名 | 株式会社ギークプラス |
住所 | 東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号 恵比寿ガーデンプレイスタワー26F |
電話番号 | 03-5422-1420 |
URL | https://www.geekplus.jp/service/fulfillment/ |
費用 | ※従量課金制 詳細は要問い合わせ |
株式会社イー・ロジット:商品のデータに合わせたWMS(倉庫管理システム)やCRM(顧客管理システム)の構築に対応

イー・ロジットは、EC・通販向けの物流代行を得意とする企業で、アパレル業界特有の物流ニーズにも対応しており、タグ付けや検品、セット組みなどの流通加工にも対応可能です。
さらに、需要予測に基づく在庫最適化や、繁忙期の物流体制強化など、柔軟な対応ができる点も特徴です。商品のデータに基づいた倉庫管理システム(WMS)や顧客管理システム(CRM)の構築に対応しています。
これにより、受注・出荷・在庫管理を一元化し、効率的な物流運営を実現します。
【おすすめのアパレル事業者】
- 事業拡大に伴い物流業務の効率化を図りたい企業
- アパレル特有の業務(流通加工、ささげ業務など)を外部委託したい企業
- 複数の販売チャネルへの柔軟な配送体制を構築したい企業
企業名 | 株式会社イー・ロジット |
住所 | 東京都品川区南大井6-11-10 |
電話番号 | 03-5743-0101 |
URL | https://www.e-logit.com/ |
費用 | ※従量課金制 詳細は要問い合わせ |
株式会社トミーズコーポレーション:物流センター運営からシステム構築、EC業務まで対応

トミーズコーポレーションは、アパレル業界に特化した物流センターの運営を強みとする企業です。物流代行だけでなく、EC業務のサポートやシステム構築にも対応しており、通販・店舗販売の両方に適したサービスを提供しています。
また、検品・タグ付け・セット組みなどの流通加工をはじめ、在庫管理や配送手配までワンストップで対応可能です。
特に、アパレル商品の取り扱いに慣れた専門スタッフによる品質管理の徹底が強みで、ブランドイメージを維持しながらスムーズな物流運営を実現できます。
【おすすめのアパレル事業者】
- アパレル業界特有の物流課題を抱える
- EC事業の拡大に伴い、専門的な物流サポートが必要となっている
- 商品撮影やネットショップ運営の支援を必要とする
企業名 | 株式会社トミーズコーポレーション |
住所 | 大阪府泉大津市二田町3-2-23 |
電話番号 | 0725-20-4080 |
URL | https://www.tmys.co.jp/ |
費用 | 詳細は要問い合わせ |
丸二倉庫株式会社:物流診断から輸送まで一括で対応

丸二倉庫株式会社は、アパレル物流に特化した総合的な物流サービスを提供する企業です。
物流業務の効率化を支援するだけでなく、物流診断から輸送までを一括対応できる点が特徴です。
また、適切な保管環境の整備にも力を入れており、アパレル商品の品質を維持するための温度・湿度管理や、SKU管理に適した倉庫運営を行っています。
さらに、配送ネットワークの最適化にも対応しており、コスト削減と迅速な出荷を両立できるサービスを提供しています。
【おすすめのアパレル事業者】
- コスト削減と迅速な出荷を実現したい
- 幅広い商品ラインナップを抱えている
- 国外にも商品を展開している
企業名 | 丸二倉庫株式会社 |
住所 | 大阪府大阪市西区土佐堀2丁目2番16号 |
電話番号 | 06-6441-2011 |
URL | https://www.maruni-logistics.jp/service/apparel.html |
費用 | 詳細は要問い合わせ |
株式会社オーティーエス:新規事業、新規ブランド立上げのサポートまで対応

株式会社オーティーエスは、新規事業や新規ブランドの立ち上げ支援に強みを持つアパレル物流代行企業です。
物流業務の代行にとどまらず、ブランドごとの特性に合わせた物流設計や運営をサポートし、立ち上げ初期からスムーズな販売体制を構築できます。
また、タグ付け・検品・補修などの流通加工にも対応しており、高品質な商品管理を実現しています。さらに、柔軟な出荷対応やEC運営支援も行っており、小規模ブランドから大手まで幅広い事業者に適したサービスを提供しています。
【おすすめのアパレル事業者】
- アパレル商品の物流業務を専門的に委託したい
- 品質管理や検品、補修作業などの専門知識を必要とする
- 多様な出荷先への配送や、システム連携を必要とする
企業名 | 株式会社オーティーエス |
住所 | 東京都江戸川区南葛西5丁目16番1号 |
電話番号 | 03-5605-6511 |
URL | https://www.e-ots.jp/index.php |
費用 | 詳細は要問い合わせ |
株式会社三協:CRM(顧客関係管理)を重視するアパレル物流を展開

株式会社三協は、CRM(顧客関係管理)を重視したアパレル物流サービスを提供していることが特徴です。
単なる物流代行ではなく、顧客データを活用し、リピート購入やアップセル・クロスセルを促進する、戦略的な物流を実現します。
また、タグ付け・検品・セット組みなどの流通加工にも対応し、EC・店舗販売のどちらにも適した出荷体制を構築可能です。
シーズンごとの需要変動にも柔軟に対応できるため、在庫最適化とスムーズな配送を両立し、アパレル企業の売上向上を支援します。
【おすすめのアパレル事業者】
- 実店舗とECを融合させた販売戦略を採用している
- アパレルの中でも、プロモーション活動やマーケティング施策に注力したい
- エコ意識の高いブランドを展開しており、環境に配慮した物流オペレーションを構築したい
企業名 | 株式会社三協 |
住所 | 大阪府東大阪市今米1-15-11 |
電話番号 | 072-967-6010 |
URL | https://www.kk-sankyo.com/apparel/ |
費用 | 詳細は要問い合わせ |
アパレル物流を委託する際の費用目安
アパレル物流を外部委託する際の費用は、大きく「固定費」「変動費」に分かれます。
固定費は毎月一定額発生するコストで、倉庫保管料やシステム利用料などが含まれます。
一方、変動費は商品の取り扱い量や作業内容によって変動するコストで、入庫・出庫作業や流通加工、配送費などが該当します。
特にアパレル物流では、検針・たたみ入れ・汚れ落とし・ネーム付け・ミシン加工・プレス加工などの流通加工が発生しやすく、コストに影響を与えるため、事前に見積もりを取ることが重要です。
また、自動倉庫を導入している業者を選ぶことで、ピッキングや在庫管理の効率化が可能になり、コスト削減につながる場合もあります。
アパレル物流委託の固定費の相場
費用項目 | 費用相場 | 概要 |
倉庫保管料 | 2,500円~10,000円/月 | 倉庫スペースの利用料(坪単価) |
システム利用料 | 10,000円~50,000円/月 | 在庫・出荷管理システムの使用料 |
業務管理料 | 10,000円~50,000円/月 | 物流業務の管理・サポート費 |
アパレル物流委託の変動費の相場
費用項目 | 費用相場 | 概要 |
倉庫保管料 | 1パレット:3,000円~/月 段ボール:500円~/月 | 保管スペースに応じた料金 |
デバンニング料 | 20,000円~50,000円/月 | コンテナからの荷降ろし作業 |
入庫料 | 10円~100円/個 | 商品の入庫作業(棚入れ) |
検品料 | 10円~100円/個 | 商品の品質確認・チェック |
出庫料 | 10円~30円/個 | 注文に応じた商品の取り出し |
梱包料 | 10円~300円/個 | 商品の包装・箱詰め |
流通加工料 | 10円~/個 | タグ付け、セット組み、アパレル特有の加工作業 |
配送料 | 400円~1,200円 | 配送先・サイズによる変動 |
アパレル物流委託の流通加工費用
アパレル業界では、以下のような流通加工が発生し、それぞれ追加費用がかかることがあります。
これらの費用は物流業者によって異なるため、事前に確認し、自社のニーズに合った業者を選ぶことが重要です。
作業内容 | 費用目安(参考) |
検針 | 10円~25円/点 |
たたみ入れ | 20円~30円/点 |
汚れ落とし | 50円~80円/点 |
ネーム付け | 40円~70円/点 |
ミシン加工 | 50~70円 |
プレス加工 | 60円~200円/点 |
アパレル物流を委託する際の注意点
アパレル物流を外部委託することで、コスト削減や業務の効率化が図れる一方で、いくつかの注意点も存在します。
物流のノウハウが自社に蓄積されない
物流業務を外部委託すると、出荷・在庫管理・流通加工などの業務を自社で行わなくなるため、物流に関するノウハウが社内に蓄積されにくくなるというデメリットがあります。
特に、アパレル業界はシーズンごとの在庫変動や返品対応などの特殊な業務が多いため、物流戦略を理解しておくことは非常に重要です。
また、物流業者に完全依存すると、業者のサービスが変更された際に対応できなくなるリスクもあります。これを防ぐために、定期的な業務フローの確認や、物流データの分析を自社でも行うことが重要です。
さらに、一部の業務(重要な在庫管理や返品対応など)を内製化するハイブリッド運用を検討するのも一つの方法です。
情報漏洩のリスクがある
物流を外部委託することで、顧客情報や販売データを外部の業者と共有する必要があり、情報漏洩のリスクが高まる点にも注意が必要です。
特にECサイトを運営しているアパレル企業では、購入履歴や個人情報が流出するとブランドの信用問題にも発展するため、情報セキュリティの管理が重要になります。
対策としては、以下のポイントを確認しましょう。
- 委託先のセキュリティ対策をチェックする(データの暗号化、アクセス制限、監視システムの導入など)
- 情報の取り扱いに関する契約を結ぶ(機密保持契約(NDA)の締結など)
- 定期的に監査を行い、セキュリティポリシーの遵守を確認する
これらの対策を講じることで、情報漏洩のリスクを最小限に抑え、安全に物流を委託することができます。
アパレル物流を外部委託する際は、こうしたリスクを考慮しながら、自社にとって最適な物流戦略を構築することが重要です。
まとめ:アパレル物流業務を委託して、業務負担削減・効率化・事業拡大を果たそう
アパレル業界における物流業務は、在庫管理や出荷作業、流通加工など多岐にわたる業務が発生し、企業の負担が大きくなりがちです。
特に、繁忙期の波動に対応した適切な在庫管理や迅速な配送は、顧客満足度を左右する重要な要素となります。
こうした課題に対応するために、物流業務を外部委託することで、業務負担を削減し、効率化を図るとともに、事業の拡大につなげることが可能になります。
物流代行業者を活用することで、倉庫管理システム(WMS)や自動化設備を導入した効率的な物流体制を構築でき、従量課金制を利用することでコスト最適化も図れます。
アパレル物流の外部委託は、業務負担を軽減しながら、より本業に注力できる環境を整える有効な手段です。
適切なパートナーを選び、自社に最適な物流戦略を構築することで、効率的かつ柔軟な運営を実現し、さらなる事業成長につなげましょう。