返品対応の流れと対応時のポイントは?メールの例文も紹介

最終更新日:2025/04/27
公開日:2025/04/27
目次

EC事業者の中には、顧客からの返品リクエストが発生した際に、どのように対応すべきか分からず、お悩みの方もいらっしゃるでしょう。

適切な返品対応は、顧客満足度の維持と向上にもつながります。

返品対応を適切に行うためには、返品時の対応を明確化した返品ポリシーを定め、顧客がサイト上で確認できるようにしておくことが重要です。

本記事では、返品が発生するパターンや返品ポリシーの作成方法、適切な返品対応の流れを詳しく解説します。

また、返品時のメール例文や返品率の下げる方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

返品対応とは

EC事業における返品対応とは、顧客が購入した商品を返品する際に、EC事業者が商品の受け入れから再販売までの一連の手続きを行うことです。

具体的な作業は、以下のとおりです。

  • 顧客からの返品受付
  • お詫びのメール
  • 商品の返品依頼
  • 返品商品の検品・評価
  • 返金・商品交換の対応

EC事業者は迅速かつ正確に返品対応することで、顧客満足度を維持し、向上させることができます。

返品が発生する3つのパターン

返品が発生する理由として、主に以下の3つのパターンがあります。

  • 顧客都合による返品
  • EC事業者のミスによる返品
  • 配送トラブルによる返品

返品が発生する理由について、パターンごとに解説します。

顧客都合による返品

商品自体に問題はないものの、購入した顧客が自身の都合で返品を希望する場合があります。顧客都合による返品理由を詳しく解説します。

商品の色・サイズ・数量を誤って購入してしてまった

顧客が色、サイズ、数量を誤って購入してしまった場合、返品されるケースがあります。

特に、注文確定後に誤りに気づくことが多く、返品の可否や手続きに関する問い合わせが発生しやすいです。

商品のイメージが購入前と購入後で異なっていた

商品が手元に届いた際に、顧客が「イメージと違う」と感じて返品を希望することがあります。

特にEC販売では、商品画像と実物のイメージにギャップが生じやすいため、商品の質感が伝わる画像を用意することが必要です。

想定していた用途と異なる商品を購入してしまった

「○○に使えると思ったのに、××用の商品だった」といったように、商品の用途を勘違いし、購入してしまうケースも返品理由の一つです。

購入後に商品が不要になった

商品を購入した時点と商品が届いた時点で顧客の状況が変わり、商品が不要になったことで返品されるケースがあります。

あるいは、商品の到着まで待てず、別の手段で購入してしまった場合も考えられます。

代金が支払えない

例えば、顧客がクレジットカードなどの後払い決済で商品を購入したものの、支払い期限までに資金を準備できず、返品を希望するケースもあります。

EC事業者のミスによる返品

出荷前のEC事業者の検品が不十分だった場合、顧客から返品を求められることがあります。

EC事業者の検品時のミスには、以下のようなものがあります。

  • 初期不良
  • 破損や汚損の見逃し
  • 誤出荷
  • ラベルや付属品の欠如

配送トラブルによる返品

配送時の商品の破損や誤配などの配送トラブルによって、返品が発生する場合もあります。

配送時に商品が破損した場合、荷物の不適切な取り扱いや配送中の事故、悪天候などが影響します。

商品の破損が起きた際は、配送中の事故によるものなのか、倉庫での保管状態または梱包の問題なのか破損原因を正確に把握し、責任の所在を明確にすることが重要です。

スムーズな返品対応のために、 予め返品ポリシーを定めておく

返品ポリシーとは、顧客がECサイトで購入した商品を返品・交換する際の、企業側が示すルールや条件のことです。

スムーズな返品対応を行うためには、予め返品ポリシーを定めておき、顧客が確認しやすい場所に掲載しておくことが重要です。

EC事業者は返品ポリシーの中で、どのような状況の時に返品対応が必要なのかを明確にしておくことで、顧客からの返品対応がスムーズできるようになります。

返品を受け付ける基準は各事業者の裁量に委ねられており、法的なルール設定の義務はありません。

しかし、返品ポリシーを明確に定め、サイト内のわかりやすい位置に掲載しておくことで、顧客とのトラブルを事前に回避できるでしょう。

返品ポリシーの作成の流れ

この章では、実際に返品ポリシーを作成する流れを解説します。

返品ポリシーは以下の流れで作成しましょう。

  1. 返品条件を明確にする
  2. 返品・返金の方法を分かりやすく明記する
  3. 返品詐欺対策について記載する
  4. 返品ポリシーをサイト内の顧客が見やすい場所に掲載する
  5. 返品ポリシーをマニュアル化しスタッフに共有する

返品ポリシーの作成におけるそれぞれのプロセスを、詳しく解説します。

1.返品条件を明確にする

まず、以下の項目ごとに返品条件を明確にすることが重要です。

  • 返品可能な商品
  • 返品不可の商品
  • 返品の受付期限
  • 返品理由ごとの対応

条件設定の例とあわせて解説します。

返品可能な商品

返品可能な条件を明確に定めます。

具体例)

  • 未開封・未使用の商品に限る
  • タグ・ラベル・パッケージなどの付属品が揃っている
  • 未使用もしくは試着のみ
  • 納品書がついている

このように商品ごとに返品可能な条件を設定し、返品を受け付ける商品の種類を明確に規定します。

返品不可の商品

返品不可の商品は、あらかじめ返品ポリシーに記載しておきましょう。

例えば、以下のような商品は、返品不可となるケースが多いです。

品目理由
食品食品の安全性や衛生管理に配慮する必要があるため
植物日々成長し、商品画像と実物に多少の差異が生じる可能性があるため
衛生用品肌や粘膜に直接触れる物であり、中身が販売時の状態とは異なっていると使用に影響を及ぼす可能性があるため
オーダーメイド商品注文者の特徴や嗜好を反映して作られており、他の顧客に再販できないため
セール品アウトレット商品やファイナルセール品のなかには外傷や不備があるケースも多く、ディスカウントされている場合が多いため

返品不可の条件を記載する際はクレームを防ぐため、「衛生上の問題により」といった、具体的な理由を記載しましょう。

返品の受付期限の設定

「商品到着後〇〇日以内」というように、返品の受付期限も決めておきましょう。ECサイトでは「特定商取引法」が定められており、8日以内であれば返品可能です。

また、海外向けに商品展開している場合は、30日に設定するケースが多い傾向です。

参照:通信販売|特定商品取引法ガイド(法第15条の3)

返品理由ごとの対応の明示

返品を受け付けた後の対応も明確にしておきましょう。

商品ごとに返品後の対応を明確にしておかないと、交換対応にするのか返金対応にするのかの判断が曖昧になり、適切な対処ができずに顧客との交渉が難航する場合があります。

例えば、返品理由に応じた対応として、以下の方法が考えられます。

  • 初期不良品:交換
  • 商品の破損:交換
  • 色やサイズ間違い:交換
  • 間違った商品の注文:返金もしくは正しい商品との交換
  • イメージとの相違:返金
  • 配送の遅延:返金

上記はあくまでも対応方法の一例です。

返品を受け付ける場合は、理由に応じて交換対応と返品対応のどちらにするかを明確にしましょう。

2.返品・返金の方法を分かりやすく明記する

返品・返金方法も分かりやすく明記しましょう。

記載すべき事項は、以下のとおりです。

  • 返送方法
  • 返品時の送料負担
  • 返金のタイミング
  • 交換対応の有無

では、詳しく解説します。

返送方法

商品を返送する方法を明確に記載します。

例えば、以下の内容を明記しておくと、スムーズな返品対応が可能です。

  • 返送前に返品リクエストを送る必要があるか
  • 返品リクエストが必要な場合、どのような方法で送るか(メールや返品フォームなど)
  • 商品受け取り時の梱包材を使う必要があるか
  • 返送先の住所
  • 返送方法

上記を記載しておくことで、顧客はスムーズに商品を返送できます。

返品時の送料負担や返金のタイミング

返品時の送料負担について明記しておかなければ、顧客都合の返品であってもEC事業者側が送料を負担するものと誤解され、トラブルにつながる可能性があります。

このようなリスクを避けるためにも、以下のように、返品理由に応じて送料負担者を明確に記載しましょう。

  • 不良品の場合は会社負担(着払い)
  • 顧客都合の場合は顧客負担(元払い)

商品に欠陥があった場合は、以下のような記載が良いでしょう。

記載例)
「返品送料を当社が負担しますが、顧客都合の返品の場合は、送料はお客様負担となります。」

また、返金対応する際は、返金のタイミングを明記しましょう。

  • 返品商品到着後、〇〇日以内に返金処理を行う
  • 銀行振込の場合、営業日〇〇日以内に振込みを行う
  • クレジットカードの場合、反映まで〇〇日程度かかる可能性がある

返金までの日数を明記しておくことで、顧客に安心感を与え、スムーズな対応が可能になります。

交換対応の有無

交換対応の有無も明確に記載します。

記載例)
「商品に欠陥がある場合は交換を受け付けますが、顧客都合による交換は行っておりません」
「未使用かつ元の状態で返品された商品に限り、サイズや色の交換を受け付けます」

また、「在庫がある場合は交換」、「在庫がない場合は返金対応」と、在庫状況に応じた対応方法を事前に明記しておくことで、顧客とのトラブルを避けスムーズに対応できます。

3.返品詐欺対策について記載する

返品ポリシーを作成する際には、返品詐欺への対策も記載しましょう。

以下のようなケースで返品された商品は、返品詐欺の可能性があります。

  • 使用・着用した商品を未使用として返品される
  • 購入した商品と類似した商品を返送される
  • 新品商品を購入後、使用済みや汚れた商品とすり替えて返品される

このような返品詐欺を防ぐためにも、以下のルールを設定しましょう。

過剰な返品を防ぐルール

過剰な返品を防ぐためにも、以下のルールを設定しておきましょう。

  • 一定回数以上の返品が続いた場合、それ以降の返品を受け付けない
  • タグを外した商品は返品不可
  • 開封した商品は返品不可

返品詐欺へのルールを明確に定めておくことで、不正返品を防ぎ、スムーズな返品対応が可能になります。

不正返品のチェック方法

顧客から返品された商品が、不正なものでないかを確認するチェック方法も設定しておきましょう。

例えば、すり替え返品(偽物を返品)防止のために、シリアル番号で商品を管理する方法があります。

出荷の際にシリアル番号を記録し、顧客の購入履歴と関連付けることで、返品時にその商品が本当に購入されたものであるかを確認できます。

さらに、返金詐欺防止のため返品受領後の確認期間を返金ポリシーに記載しておくと効果的です。

  • 返品商品を受領後、通常〇営業日以内に商品の状態を確認
  • 繁忙期には最大〇営業日かかる場合がある

確認期間を設けることで、商品が使用されていないか、タグが付いているかなどを確認し、不正な返品を防げます。

4.返品ポリシーをサイト内の顧客が見やすい場所に掲載する

 返品ポリシーを作成したら、顧客が見やすい場所に掲載しましょう。

記載場所の例)

  • Webサイトのフッター
  • 商品ページ
  • 注文ページ
  • よくある質問ページ
  • カスタマーサポートページ
  • カゴ落ちの自動通知メール
  • Webサイトのチャット内

このように、複数の場所に記載することで、顧客が容易にアクセスできます。

また、購入前にルールを伝えられるため、不要なクレームを防げます。

さらに、「返品のご相談は support@example.com まで」と、返品・交換の問い合わせ窓口を明確に表示しましょう。

5. 返品ポリシーをマニュアル化しスタッフに共有する

返品ポリシーを作成したら、それを基にマニュアルを作成しましょう。返品処理のルールや手順をマニュアル化しスタッフと共有することで、迅速な対応が可能になります。

また、スタッフ間で返品対応の手順が統一され、顧客への対応時間が短縮できます。

迅速に対応することで、顧客満足度の向上にもつながります。

返品・返金対応をスムーズに行うための4つのステップ

実際に顧客から返品希望があった際に、スムーズに対応を進めるための流れを把握しておきましょう。

返品対応の4つのステップを解説します。

  1. 顧客に返品したい理由や商品状態を確認する
  2. 顧客にお詫びをする
  3. 商品を返送してもらい状態を確認する
  4. 返金や交換の対応を行う

1. 顧客に返品したい理由や商品状態を確認する

顧客から返品希望があった際は、顧客情報を参照し、返品の理由や商品の状態を確認しましょう。

返品理由を確認したら、返品ポリシーに基づいて、返品を受け付けるかを判断します。

初期不良や破損の場合には、状況や原因を正確に聞き取ります。また、商品交換を希望される場合は、この段階で対象商品の在庫確認も行います。

なお、返品期限が過ぎた商品や返品対象外の場合は、返品不可であることを顧客に説明しましょう。

2. 顧客にお詫びをする

自社や運送会社の対応に不備があった場合は、顧客に対して丁寧に謝罪します。メールで謝罪する場合は、その後の返品方法や返品後の流れをしっかり説明しましょう。

メールの例文については詳しく後述していますので、そちらを参照してください。

3. 商品を返送してもらい状態を確認する

返品商品が届いたら、顧客にその旨を顧客に伝えます。

返送された商品は、破損箇所や不良箇所を検査します。

サイズや色の交換時も、商品が未使用でタグが取れていないかを確認します。

商品の状態に問題がなければ、検品後に倉庫で保管し、再販またはセール商品として扱いましょう。

商品の状態が悪く再販不可能な場合は、廃棄処分を検討します。

4. 返金や交換の対応を行う

返金や交換の対応を行う際は、返品ポリシーに基づき、以下のように対応します。

  • 同一商品の在庫がある場合:交換対応
  • 在庫がない場合:返金対応
  • 修補や交換が難しい場合:返金対応

顧客の納得のいく対応をすることが重要ですが、基本的に返品ポリシーに記載された内容に合わせて適切に対応しましょう。

返品対応時のメール例文

この章では、返品対応時のメール例文をご紹介します。

文面で丁寧に対応することで、顧客満足度の維持・向上が可能になります。

返品を受け付ける場合のメール例文

返品を受け付ける際には、以下の内容を本文に記載します。

  • 挨拶
  • 謝罪
  • 返品対象商品
  • 返送先住所
  • 送料の負担者
  • 返送後の流れ
  • 謝罪
  • 結び

以下は、返品を受け付ける際の例文です。

件名: 返品希望商品に関するご案内|〇〇ストア

本文:
〇〇 様

いつも〇〇ストアをご利用いただき、誠にありがとうございます。
〇〇カスタマーサポートセンターでございます。

このたびはお届けした商品に不良があったとのこと、大変申し訳ございません。
心よりお詫び申し上げます。

返品手続きについて、以下の通りご案内いたしますので、ご確認のうえお手続きをお願いいたします。

■返品対象商品
商品名: 〇〇
注文番号: 〇〇
■返送手続きについて
【返送先住所】
〒〇〇〇-〇〇〇〇
住所: 〇〇〇〇(会社名または返品窓口)

【送料について】
着払い(弊社負担)にてご返送をお願いいたします。

【返送後の流れ】
商品到着後、状態を確認のうえ、以下の対応を進めさせていただきます。

返金対応の場合: 返金手続きを開始いたします。(〇〇営業日程度)
交換対応の場合: 代替品を発送いたします。(在庫状況による)
※返金・交換の手続きにはお時間をいただく場合がございますので、あらかじめご了承ください。

なお、本件につきましては、発生原因を調査し、再発防止に努めてまいります。
ご迷惑をおかけいたしましたこと、重ねてお詫び申し上げます。

その他、ご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。

〇〇株式会社
カスタマーサポートセンター
担当:〇〇 〇〇
電話番号:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
メールアドレス:〇〇〇〇@〇〇〇.com

何卒よろしくお願いいたします。

返品に応じられない場合のメール例文

返品を受け付けられない場合は、以下の内容を本文に記載します。

  • 挨拶
  • 返品に応じられない旨
  • 返品を応じられない理由
  • 期待に添えないことへの謝罪
  • 結び

以下は、返品をお断りする際の例文です。

件名: 返品に関するご案内|〇〇ストア

本文:
〇〇 様

いつも〇〇ストアをご利用いただき、誠にありがとうございます。
〇〇カスタマーサポートセンターでございます。

このたびはご購入いただいた商品についてお問い合わせをいただき、ありがとうございます。

ご申告の件について確認させていただきましたが、誠に申し訳ございませんが、弊社の返品・交換ポリシーに基づき、今回は返品を承ることができかねます。

■返品をお受けできない理由
(具体的な理由を記載)
例1)商品がお客様のご使用により発生した不具合であるため
例2)ご購入から〇日以上が経過しているため
例3)開封済み・使用済みのため
例4)弊社の返品対象外商品であるため
弊社の返品ポリシーについては、以下のページよりご確認いただけます。
[返品ポリシーページのURL]

なお、ご使用方法やお手入れ方法についてご不明な点がございましたら、サポートさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

このたびはご期待に沿えず申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。

〇〇株式会社
カスタマーサポートセンター
担当:〇〇 〇〇
電話番号:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
メールアドレス:〇〇〇〇@〇〇〇.com

交換・返金時のメール例文

返品対応する場合、交換品の発送や返金手続きの流れをメールで知らせましょう。交換・返金の手順が明確に把握できれば、顧客に安心感を抱いてもらいやすくなります。

では、交換・返金時それぞれの例文をご紹介します。

交換品を発送した際のメール例文

交換対応を行う場合、交換品の発送が完了したタイミングでメールを送ります。運送会社や追跡番号、お届け予定日など詳細を記載しましょう。

以下は、交換品を発送した際のメール例文です。

件名: 交換品発送のご案内|〇〇ストア

本文:
〇〇 様

いつも〇〇ストアをご利用いただき、誠にありがとうございます。
〇〇カスタマーサポートセンターでございます。

このたびは返品対応にご協力いただき、ありがとうございました。
ご返送いただいた商品を確認し、交換品を本日発送いたしましたのでご案内いたします。

■発送詳細
交換品名: 〇〇〇〇
運送会社: 〇〇宅配便(または〇〇運輸)
追跡番号: 〇〇〇〇〇〇(※追跡ページのURLを記載すると親切)
お届け予定日: 〇月〇日(地域によって異なる場合がございます)
商品がお手元に届きましたら、念のためご確認をお願いいたします。
万が一、何か問題がございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。

このたびはご不便をおかけし申し訳ございませんでした。
引き続き〇〇ストアをよろしくお願いいたします。

〇〇株式会社
カスタマーサポートセンター
担当:〇〇 〇〇
電話番号:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
メールアドレス:〇〇〇〇@〇〇〇.com

返金が完了した際のメール例文

返金対応の場合は、返金が完了した旨を顧客にメールで通知します。

この際、返金額・返金方法・返金処理日を分かりやすく記載しましょう。

返金が完了した際の例文は、以下のとおりです。

件名: 返金完了のご案内|〇〇ストア

本文:
〇〇 様

いつも〇〇ストアをご利用いただき、誠にありがとうございます。
〇〇カスタマーサポートセンターでございます。

このたびは返品対応にご協力いただき、ありがとうございました。
ご返送いただいた商品を確認し、返金手続きを完了いたしました のでご案内いたします。

■返金詳細対象商品: 〇〇〇〇
返金額: ¥〇〇〇〇(※送料含むかどうか明記する)
返金方法: クレジットカード払い / 銀行振込 / その他(※支払い方法に応じて記載)
返金処理日: 〇月〇日
※クレジットカード払いの場合、カード会社によって反映まで数日〜数週間かかることがございます。
※銀行振込の場合、ご指定の口座への入金に1〜2営業日程度お時間をいただく場合がございます。

何かご不明点がございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。
このたびはご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした。
今後とも〇〇ストアをよろしくお願いいたします。

〇〇株式会社
カスタマーサポートセンター
担当:〇〇 〇〇
電話番号:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
メールアドレス:〇〇〇〇@〇〇〇.com

法定返品権に基づき、返品の申し出があった場合の対応

EC販売では特定商取引法により、顧客の返品を認める「法定返品権」が保障されています。

法定返品権は、特定商取引法第15条の3(売買契約の申込みの撤回又は売買契約の解除)で、以下のように定められています。

通信販売では、消費者が売買契約を申し込んだり、締結したりした場合でも、その契約に係る商品の引渡し(特定権利の移転)を受けた日から数えて8日以内であれば、顧客は事業者に対して、契約申込みの撤回や解除ができ、顧客の送料負担で返品ができます。もっとも、事業者が広告であらかじめ、この契約申込みの撤回や解除につき、特約を表示していた場合は、特約によります。
出典:特定商取引法ガイド「通信販売」

記載の通り、法定返品権は商品の受け渡しを行った日から8日以内であれば、顧客が理由に関係なく返品できる権利です。

ただしEC事業者が、返品特約(返品を認めない旨の特約を含む)を商品ページや最終申込み画面に表示している場合は、法廷返品権は適用されません。EC事業者は返品ポリシーを作成する際に、返品特約の要件を満たしておくことで、返品できる商品を制限することができます。

反対に、特約の要件を満たしていなければ、8日以内であればどのような理由でも、返品に応じる必要があります。また、法定返品権と類似した制度に、クーリング・オフ制度がありますが、基本的に電話勧誘や訪問販売などに適用される制度であり、ECには適用されません。

このため、EC事業者は顧客からクーリング・オフ制度に基づく返品を求められた場合、対象外である旨を伝えた上で、返品ポリシーに沿った対応を行いましょう。

返品率を下げる3つの方法

返品対応を適切に行うことも重要ですが、返品率を下げることで不要な返品を減らせます。

返品率とは、販売された商品の総数に対する返品された商品の割合を示す指標で、以下のように計算します。

返品率(%) = 返品数 ÷ 出荷数 × 100

※出荷数とは、注文数からキャンセルや返品を除いた数量のことで、実際に納品が完了した数量が出荷数となります。

返品率の平均値は商品などによって異なりますが、ECサイトでは一般的に5~10%程度と言われています。

自社の返品率を下げるには、以下を実施しましょう。

  • 商品ページの強化
  • 梱包資材の強化
  • 品質管理の徹底

では、返品率を下げる具体的な方法を解説します。

商品ページの強化

商品到着後のイメージの相違や、サイズ間違いによる返品を減らすため、商品ページを強化しましょう。

詳細な商品説明や高解像度の画像を掲載し、顧客の期待と実際の商品のギャップを防ぎます。

例えば、以下のような情報を掲載します。

  • 高解像度の画像を掲載
  • 詳細なサイズを記載
  • 詳細なスペックを記載
  • 色や質感が分かるアップ画像を掲載
  • さまざまな角度から撮影した画像を掲載
  • (アパレル商品の場合)モデルの着用画像を掲載し、身長や体重などの情報も記載

また、商品レビューを掲載し、購入前に使用時のイメージを具体的に持てるようにすることも効果的です。

梱包資材の強化

配送中の破損による返品を防ぐために、頑丈な梱包資材を採用するなど適切な梱包方法を採用しましょう。壊れやすい商品や精密機器は、適切な緩衝材を使用するなど、商品の特性に合った梱包方法を導入することも大切です。

適切なサイズの梱包資材を使用することで、しっかりと商品が固定されるため、破損リスクを軽減できます。さらに発送時に「下積厳禁」「天地無用」「精密機械」などの取扱注意ラベルを貼り付けておくと、配送時のトラブルを防げます。

品質管理の徹底

発送前の品質管理を徹底し、不良品や破損品、誤出荷を防ぎましょう。

具体的には、以下のような品質管理のチェックを行います。

日常的な品質管理として、以下のことを実施しましょう。

イレギュラー品の長期滞留の防止一時的な置き場所を決め、定期的に確認して管理部門に判断を仰ぐことで停滞在庫の品質劣化を防ぐ
倉庫の温度管理商品に適した温度で管理することで品質を保つ(例:菓子類や精密機械は10~20度が一般的)
配送ルートの最適化GPS技術の活用やルート最適化専用のソフトウェアを活用し最適なルートを選択することで配送中の品質劣化を防ぐ

また、自動化ロボットが導入した倉庫を活用すれば、誤発送のリスクを大幅に低減できます。人為的ミスを防ぎ、高精度な作業を実現できるため、品質管理の徹底ができるでしょう。

まとめ:返品対応の際は基準を明確にし、正確・丁寧・迅速に対応することが重要

返品対応の際は、事前に返品ポリシーを明確にし、正しい手順で迅速に対応しましょう。

【返品ポリシーの作成の流れ】

  1. 返品条件を明確にする
  2. 返品・返金の方法を分かりやすく明記する
  3. 返品悪用対策も考慮する
  4. 返品ポリシーを顧客が見やすい場所に掲載する
  5. 返品ポリシーをマニュアル化しスタッフに共有する

【返品対応のステップ】

  1. 顧客に返品したい理由や商品状態を確認する
  2. 顧客にお詫びをする
  3. 商品を返送してもらい状態を確認する
  4. 返金や交換の対応を行う

顧客から返品依頼があった際は、紹介したメール例文を用いて丁寧に対応することが重要です。スタッフ間で統一した対応を行うことで、トラブルを防ぎ顧客の信頼が得られます。

返品が発生しないように、商品ページや梱包材の強化、品質管理を徹底し返品率を下げる工夫を行いましょう。